4月24日投開票が行われた第17回統一地方選後半戦で、豊島区から区議会議員に立候補していた社民党の石川大我さん(36)が当選を果たし、日本で初めてゲイを公言して当選した議員が誕生した。25日午前1時40分、選挙管理委員会の最終発表が伝えられると、選挙事務所は歓喜につつまれた。
石川さんは著書「ボクの彼氏はどこにいる?」(講談社)で2002年、実名カミングアウト。その後、孤立するゲイのためのイベント「ピアフレンズ」をつくり当事者支援活動を開始。NHK教育テレビ「ハートをつなごう」などにも出演した。その後、社民党党首で元内閣府特命担当大臣の福島みずほ氏の秘書として勤務、福島氏が大臣時代には内閣府の「子ども若者ビジョン」にセクシュアルマイノリティについての記述を掲載させるなど、LGBTの人権擁護活動に尽力していた。
石川さんは「支えてくれたLGBTの仲間に本当に感謝しています。地元巣鴨のみなさんにも支援していただき、温かい輪が広がった。議員として豊島区からゲイフレンドリーな
社会をつくっていきたい」と話した。また、福島みずほ党首は26日、「社民党はマニフェストにセクシャルマイノリティーの人権を掲げるなど、がんばっ
てきた。社民党が公認する石川大我さんが豊島区で日本初のゲイをカムアウトした候補として当選したことは本当にうれしい。今回の当選は全国にいるLGBTに勇気と希望を届けられた
と思う。これからもLGBTの皆さんと一緒に歩んでいきたい。」などと話した。
■福島党首が国会内で日本初のゲイ議員誕生に言及
社民党の福島みずほ党首は27日、国会内での定例記者会見で石川大我さんが日本初のゲイ議員になったことについて話した。
福島党首は「豊島区で私の秘書、石川大我さんが当選した。石川大我さんはゲイであることをカミングアウトして活動してきた人で、
日本ではカミングアウトして当選した第一号だ。そういう意味では、いろんな人権問題など一緒に活動ができればと思っている」
と記者会見の冒頭で話し、今後もLGBTの人権について石川さんと活動していくことを改めて表明した。
社民党はマニュフェストにLGBTの人権擁護を具体的に掲載するなど、LGBTフレンドリーな政策を掲げている党として知られる。
また、福島みずほ党首は毎年、東京で行われるプライドパレードに参加することで有名。
□公式ホームページ(豊島区議会議員 石川大我(いしかわ・たいが)のサイト)
https://www.taigaweb.jp/