3月25日に東京都武蔵野市民文化会館大ホールで開催されたイベントで、
来月8日に投開票される東京都知事選候補者のひとりである浅野史郎氏
に性的少数者が直接メッセージを送る場面があった。これは「新しい都
政をめざすムーヴメントのなかで、私になにができるのか? 何がしたい
のか?」という46人の都民らが各1分ずつ、浅野氏に声を届けるという
コーナーの中で発言したもの。最前列で見ていた浅野史郎氏は、意見に
たびたびうなずき、メモをとるなど熱心に聴いていたという。
20歳の学生、遠藤まめたさんは、「体は女性だが男性だと思って生きてきた。そのことで学校でたくさん困難を抱えている」
と自らの体験を話したうえで、「性別を問わないトイレ、ロッカー、個室の更衣室を少しでもいいから作ってほしい。
学校へ働きかけようとしていますが、学生だけでは力が足りません。
浅野さん、みなさんの力で学校を一緒にかえてください」とスピーチした。
都内の大学院生、清水雄大さんは、同性カップルはどんなに親密であっても、法的には他人である、と指摘。
「同性カップルも都営住宅に入居できるようにする、都職員の同性愛者たちに異性愛者同様の社会保障を
与えるなど東京都としてできることはたくさんある」「同性カップルの法的保障・人権擁護の波を東京から全国に発信したい」と話した。
中野区在住の石坂わたるさんは、養護学校教諭でありゲイであることを述べたうえで、「LGBT、障害者、単親家庭のお子さん、
人と違う考え方を持つ人、人と違うライフスタイルをとる人など全ての人が『人とどこか違っている』という理由でいじめにあったり、
自分自身を否定せざるを得ない状況を学校や社会の中からなくしたい」と続けた。
最後に、ピアフレンズ実行委員会代表の石川大我さんは「今の東京には人の痛みに想いをはせる想像力が必要」と提案。
「自分の書いた本で『同性カップルが手をつないでディズニーランドに行ける社会を』と訴えたが、
今度は『同性カップルが手をつないで都庁の展望台に行ける東京』を浅野さんと一緒につくっていきたい」と抱負を語った。
※ご投稿いただいた情報をもとに掲載しています
|milk vol.-- 2007/03/25 |home|2007 |