【話題】 香港・「同性愛禁止令」最高裁判所が政府の上告を棄却

公共の場における同性愛行為を禁止する「同性愛禁止令」に二人の男性 が違反したとして、政府が最高裁に上訴していた裁判で、7月17日に判 決が下り、5人の最高裁判官から成る陪審団は、全員一致で政府の上告 を棄却した。裁判長のアンドリュー・リー氏は、「法令は同性愛者のみ に限定した(不当な)もので、異性愛者による同様または類似の行為は 犯罪とされていない」ことを判決理由として述べた。下級裁でも同性愛 禁止令を不当だと認める判決を下していたが、政府側は不服申し立てを し、上告裁判所に上訴していた。今回の判決を受けて、同性愛者の活動 家らは「同法を改正しない理由はなくなった」とし、同法の改正・撤廃 を今後さらに政府に求めていく構え。

二人の男性は、人気のない夜道の車の中で、性行為を行ったとし起訴さ れていた。香港では、公共の場における同性愛行為を禁止する法令が、 1991年に制定され、これに違反した者は最長5年の実刑が科せられる。 また、同性愛行為を行った21歳未満の男性を罰する法令もあり、この場 合は最大で無期懲役を科せられる。一方、異性との性行為については、 16歳以上であれば罰せられることはない。

◆ 【英文ソース】 https://www.advocate.com/


|milk vol.82 2007/07/22 |home2007 |