ラテンアメリカ最大規模を誇るゲイパレードが6月2日、サンパウロで開催され、
ゲイやレズビアン、トランスジェンダー、ドラァグ・クイーン、
バイセクシュアル、ストレートらが市内を大行進した。
海外のメディア報道によると、参加者は昨年の18万人から3倍近い、
およそ50万人に増加。これは、リオのカーニバルを遥かに超える規模だ。
ブラジル国内では長年のロビー活動で力のある多くの政治家を味方につけ、
先月には同性愛者の婚姻権や、女性や障害者への差別禁止を盛り込んだ
包括的人権計画が発表されるなど、コミュニティの盛り上がりは最高潮に達している。
Brazilian Studies Associationの代表で、ブラジルのゲイ公民権運動の
中心的メンバーであるジェームズ・グリーン氏は、ロイター通信社の
インタビューで、「パレードの主な目的は、性の多様性について
視野を広めてもらい、自分以外の他者を愛する方法が、
たくさんあるということを知ってもらうことにある」と語った。
この日は、サンパウロ市長のマルタ・スプリシ氏(58)も公式参加した。
性科学のカウンセラーとしてテレビやラジオで活躍していた彼女は、
大観衆の前で、「ゲイの人のための権利を示すための都市・
サンパウロの市長であることを誇りに思う」とスピーチした。
サンパウロのゲイパレードは1996年、2,000人の参加者を集めてはじまった。
その後、サンパウロは市のバックアップなどを受けて、ニューヨークや
サンフランシスコ、ロンドン、シドニー、モントリオール、パリに並ぶ、
大規模なゲイパレードが開催できる都市へと成長を遂げた。
|milk vol.61 2002/06/22 |home|2002 |