ヨーロッパ人権裁判所は7月10日、母国で性別変更が認められない
性同一性障害の英国人男性(65)、クリスティーン・グッドウィンさんを
女性として認知し、合法的に結婚することができる権利を与える判決を下した。
満場一致で決定された今回の裁定は、グッドウィンさんに
新しいアイデンティティーを認めず、彼女に結婚する権利を与えようとしない、
性転換者の人権を無視したイギリス政府の完全なる敗北を意味する。
イギリスは、アイルランド、アルバニア、アンドラ公国とともに、
性転換者を合法的に認めない姿勢を貫いている。
グッドウィンさんの代理を務めているロビン・ルイス弁護士は、
今回の決定が即、イギリスの法律を変えさせるほどの効力は持っていないけれども、
政府は近い将来、法律を変えざるをえない状況になるだろうという見方をしており、
「クリスティーン・グッドウィンの勝利は、変革の過程における
画期的な出来事となるだろう。」と話している。
□RELATED SITE
https://www.echr.coe.int/
|milk vol.63 2002/07/22 |home|2002 |