今年5月に行われた総選挙で8年ぶりに第一党に返り咲いた
中道右派のキリスト教民主勢力(CDA)、第二党に躍進したフォルタイン党(LPF)、
労働党(PVDA)を上回る議席数を獲得した自由民主党(VVD)の3党による連立政権が、
7月22日に発足した。主要閣僚は、CDAに6ポスト、LPFとVVDにはそれぞれ4ポストが割り振られた。
欧州には近年、右派台頭の動きが見られるが、オランダも同様の道を辿りそうである。
わずか46歳という若さで新首相に就任したのは、CDA党首のヤン・ピーター・バルケネンデ氏。
アムステルダム自由大学で法学を修め、キリスト教思想の名誉教授となるなど、
伝統的な価値を重視する保守主義者として知られる。
オランダ国内で合法化されている麻薬にも批判的だ。
同性愛を公言し、選挙直前で暗殺されたLPFの創設者ピム・フォルタイン氏。
LPFでは、イスラム系移民が同性愛者や女性を公然と差別することを理由に、
規制の必要性を訴えていた。連立政権は移民規制の強化という点では一致しているが、
その理由についてまでは一致してるとは限らない。
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https://www.pim-fortuyn.nl/
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