聖職者による子どもへの性的虐待問題が深刻化するなか、ローマ法王庁
(バチカン)が現在、同性愛者が司祭になることを禁じる規則を検討していることがわかった。
この措置は、アメリカの教会関係者が、性的虐待を行った司祭を教区内から
締め出し、資格を剥奪するという提案を行ったことをきっかけに表面化した。
もともとローマ法王ヨハネ・パウロ2世は、同性愛者が司祭になることに反対
であった。しかし、法王庁の高官は、この規則が教会の規約と齟齬をきたす
ため、支持されない可能性が強いことを示唆している。
現在のアメリカ国内の聖職者の半分はゲイである。その大半はまじめで
性的虐待などの問題を起こしていない。「40年前だったら、このような方針は
認められたかもしれない」と指摘するカトリック評論家のマイケル・ウィンターズ氏は、
今回の方針は、穏やかなロビー活動によって撤回させられるだろうと話している。
|milk vol.66 2002/10/22 |home|2002 |