カナダ統計局は10月22日、国勢調査による2001年の人口統計を発表し、
判例法上の家族世帯(未婚カップル含む)のおよそ3%が、
同性愛カップルの世帯であったことを明らかにした。
報告によると、調査対象1,100万世帯のうち、1,158,410が家族世帯で、
このうちの19,000組が男性カップル、15,200組が女性カップルだった。
また、女性カップルのおよそ15%が子どもを持っていたのに対して、
男性カップルで子どもを持っていたのはわずか3%だったこともわかった。
カナダでは昨年、レズビアンやゲイのカップルが子どもを持つ世帯が
増えてきていることを理由に、同性愛カップルの世帯も国勢調査の対象に加えた。
同性愛カップルの世帯数を公式な調査報告として発表するのは今回が初めて。
同国では小学校の段階で、異性愛者のほかにセクシュアル・マイノリティが
存在することを教えていることもあり、同性愛者に対する差別や偏見は
都市・地方問わず少ない。しかし、同性愛カップルであることを隠している世帯は多く、
政府報道官や社会学者らは「実際の数字はもっと大きいはず」と指摘している。
オンタリオ州では2002年7月、州政府に対して2年以内に同性結婚の
法的環境を整えることを命じる判決が下されており、
ブリティッシュ・コロンビアやオンタリオ、ケベックなどその他の州でも
同性結婚の法整備への動きが着々と進められている。
□OFFICIAL SITE
https://www.statcan.ca/ (カナダ統計局)
|milk vol.67 2002/11/22 |home|2002 |