【国内】鳥取大学・精子からHIVウイルスを除いて人工授精
鳥取大学医学部付属病院(鳥取県米子市)で、エイズウイルス(HIV)に感染した夫の精液からウイルスを除去したあと、妻の体内に注入する人工授精が実施されていたことが1月8日、わかった。ウイルス除去法による人工授精は欧米では広く行われているが、国内での実施が明らかにされたのははじめて。

担当の同大医学部産婦人科、原田省(たすく)講師(42)らによると、昨年までに同大医学部倫理委員会の承認を得て4回授精したが、現在のところ妊娠は確認されていないという。

人工授精はまず、夫の精液から遠心分離器を使用してウイルスを取り除き、活動が活発な精子を選別。この方法でウイルスを4000分の1以下までに減らし、昨年新開発された高感度でウイルス数を測定できるPCR法により、ウイルスが付着していないことを確認後、妻の体内に注入する。子供への感染率は1万分の1以下という。


|milk vol.35 2001/01/22 |home2001

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