(毎月22日配信・無料) 【南アフリカ】 同性パートナーの年金をめぐって政府を告訴

38年間共に生活をしてきたパートナーの遺族年金を受けられないのは明らかな 差別として、ゲイ男性が南アフリカ政府を相手取って訴訟を起こした。南アフリカ では97年に制定された新憲法で、性的指向の自由を保証しているが、同性愛 カップルの結婚制度は認められていないため、遺族年金は受けられない。政府 の年金政策が改正されれば、推定10万人のゲイが恩恵をこうむることになる。

今回訴えを起こしたのは、ドン・ランブレヒト氏(61)で、2年前にパートナーが彼 に残した年金手当を請求したところ、政府によってはねつけられた。南アフリカの 同性愛グループのスポークスマン、エバート・クノーセン氏は報道陣に対して、「法廷 外で問題を解決しようと約2年試みたが難しかったため、訴訟に踏み切った。彼ら の変化の欠如は、典型的な保守派の法律・憲法・人民に対する不遜の気味がある。 マニュエル大蔵大臣は職務上、国家の年金政策に関して責任がある」と述べた。

ランブレヒト氏は「わたしたちは共に暮らし、協働した。政府はこれまで失礼な 応答をしている」と語っている。裁判は9月25日にプレトリア高等裁判所で開か れることになっていたが、政府がこれを拒否したため、今年末、あるいは来年初めにまで順延された。


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