国防総省に墜落したアメリカン航空ボーイング757型機には、デイビッド・
チャールボイスさん(39)という男性が副操縦士として機上していた。彼はナショ
ナル・ゲイ・パイロット協会の活発なメンバーとして、航空業界に従事する
ゲイの権利獲得のためにとても貢献した人物だったと周囲の友人らは語る。
ワシントンのゲイ・コミュニティでは彼は有名な存在で、
去年開催されたミレニアム・ゲイパレードでは、パイロット姿で行進した。
また彼は、同性愛に差別的なパイロットとは絶対にフライトをしない、
という信念を持っていたが、それは生涯守り続けられた。アメリカン
航空の同僚で共にフライトを経験したことのあるパイロットのケン・ヘドレー氏は
彼についてこう語っている。
「デイビッドは誰からも愛されていた。優しくて、思いやりがあり、道徳的にも見本となる人物だった。彼はわたしの同僚ではなかった。彼は最も大切な親友のひとりだった」
デビットには、14年間連れ添っていたパートナーのトム・ヘイさんがいる。
二人は今年、デイビッドが子どもの頃に育ったパリへ一緒に行く約束をしていたという。
また、彼が暮らしていた町の人々は彼の死を、「町と航空会社にとって
衝撃的な損失」と呼び、深い悲しみに包まれている。
|milk vol.49 2001/09/22 |home|2001 |