米陸軍内で昨年7月、同性愛者のバリー・ウィンチェル上等兵が、就寝中に同僚のカルヴァン・グローバー二等兵に撲殺された事件をめぐり、同性愛団体と支持者である連邦議員らが、「同性愛者への嫌がらせを黙認していた」として、基地司令官であるロバート・クラーク少将と陸軍当局に責任を求める文書を今月9日、公開した。同団体は、事件後も同種の行為をふせぐための対策をほとんど取っていないとして非難した。
これに対しクラーク少将は、反同性愛行為を黙認、助長したことはないと断言。陸軍当局もクラーク少佐を国防総省の統合作戦副部長職に栄転させるなど、擁護する構えだ。
殺害された男性の義父で、陸軍OBでもあるウォーリー・カテルズ氏は、「少将は嫌がらせ行為を知っていたかは分からないが、それを知ることが彼の仕事のはず。そして、少将は何の対処もしなかった。何らかの対策をとることが、司令官の責任ではないか」と話している。
□米陸軍軍法会議・同性愛兵士殺害の被告に終身刑
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