神奈川で起きた伝言ダイヤル事件で、改めてクローズアップされたのが薬物の氾濫。今回使用された薬物のなかには、ネット上でなくとも容易に入手できるものもあり、今後広い範囲で悪用される可能性が必至だ。
病院で不眠を訴えれば簡単な問診だけで患者に手渡されているのが、ベゾベアスピン系の睡眠導入剤「ハルシオン」。睡眠導入剤だけでは昏睡状態になることはないが、フェノチアジン系の向精神薬「ヒルナミン」を同時に飲むと、睡眠導入剤の効果が高まり、15分から30分で昏睡状態になる。1錠の向精神薬を加えるだけで、1日中何をされても分からない状態にさえなることもある。
睡眠導入剤ではハルシオンより効果がすこし弱い「レンドルミン」といったものも出回っている。国内では承認されていない「GHB(アルコバー)」と呼ばれる睡眠圧縮剤は、2gの服用で一瞬にして脳が睡眠状態に陥ってしまうという。
その他にもGHBの10倍以上も効くという「リバイバラントG」、スプレータイプの睡眠導入剤「PAX」というのも出始めているので用心しておく必要がありそうだ。
|milk vol.13 1999/01/22 |home|1999 |