「エイズで亡くなった人は葬儀お断り」。一瞬、えっと思わせるこの信じがたい差別が香港の大手斎場で起こっていることが、香港の英字紙にて報じられた。
報道によると、香港の大手斎場6社では、エイズ患者の葬儀を断ったり、「死に装束」をはじめ一般葬儀並みの準備を拒否したりしている。その理由は、従業員が感染を恐れて遺体に触れるのを嫌がるためだという。棺に遺体を納めた後、すぐにくぎ打ちをすませ、火葬場に急行するケースもあり、遺族や友人たちの最後のお別れにさえ、支障が出ているという。
死因を伏せたまま斎場に申請し、エイズ患者の葬儀を行っているという香港のある業者は「エイズの場合も他の感染症と同じように、手袋の着用など適当な予防措置を取れば何も問題はない」とエイズ知識の貧弱さを指摘している。
|milk vol.14 1999/02/22 |home|1999 |