■「私はレズ」大阪の女子校・34歳女教師が授業中告白していた
■1月21日付 報知新聞
大阪府内の私立女子高校教師・池田久美子さん(34)が同性愛であることを授業中に告白、22日に開催される全日本教職員組合の教育研究集会で生徒からの反応を報告することが20日分かった。「話してくれてうれしかった」など、生徒は好意的に受け取ってくれたという。
池田さんは2年前、教員会議で同和教育の主任担当に立候補。その所信表明演説で同僚に同性愛者と打ち明けた。5ヶ月後、生物演習の25人の生徒に男性同性愛者が周囲の偏見を受け、苦しむ姿を取材したビデオを見せ、こう話した。
「わたしも女性と暮らしていて、彼女は恋人なの。ウチの先生はみんな知っている」
大半の生徒は「少し驚いたけど、自分たちを信頼して話してくれた。うれしい」という反応だったという。
校内の生徒と付き合っている、と無記名で打ち明けたある生徒は「ずっとそばにいてくれる子にひかれる。一人でも多くの多くの人が、多様な性があること理解して欲しい」と感想を寄せた。あこがれるのは常に女性だという別の生徒は「好きな子に嫌われたくないから、先生のように告白する勇気はありません」と答えた。
池田さんは1988年、大阪府内の私立高校で教師となった。2年前に同性愛を告白した後は、レズビアンなどさまざまな性のあり方を考えるグループなどに参加する一方、「落合久美子」のペンネームで雑誌に原稿を執筆してきた。「生徒に『結婚せえへんの』と尋ねられて、きちんと答えられない自分がずっと苦しかった。自分を肯定した今はとても自然に生きられる」と池田さん。
22日の教研集会では、男女が必ず結婚し子供をもうけるという図式に抵抗を感じる生徒の存在を認め、スカートなど制服や校則の押しつけをやめ、性的少数者であることがいじめのきっかけにならないよう配慮することなどを訴える予定だ。
●同性愛であることを公表しているファッションジャーナリスト・ピーコさん
「どんな人がどんな人を好きになろうとおかしなことではない。こういうことが報道されること自体、まだ偏見がある証拠。おもしろがっているようにも見えます。同性愛者同士の生活は、お互いの体や心のことがよく分かり、とてもラク。愛に性別は関係ないことを、世間が認識してほしい」
|milk vol.14 1999/02/22 |home|1999 |