旧ソ連邦の最小国アルメニアの医師が、今月1日までに不治の病とされてきたエイズ(後天性免疫不全症候群)の治療薬を“発明”し、すでに同国内の14人の患者がこの薬で死を回避したとされる。
ロシア有力紙「コムソモリスカヤ・プラウダ」などによると、このエイズ治療薬は「アルメニクム」と名付けられ、このほどアルメニアのサルキシャン内務国家保安相が国営テレビで、これを服用した14人のエイズ患者が治癒したと公表した。発明に成功した医師の氏名は明らかにされていないが、同国の薬事当局も、医療現場でこの薬の使用を認めるライセンスを交付した。
世界に3千万人以上いるといわれるエイズ患者にとっては朗報だが、製造や服用については当面、政府の厳重な管理下に置かれ、一般には販売されない。アルメニアには現在、75人のエイズウィルス保持者と20人のエイズ患者がおり、政府では、これらの人々に優先的に配分する計画だ。同国当局者は「過去のいかなるエイズ治療薬よりも効き目がある」と強調し、同国保健省の正式認可後、「アルメニクム」は海外の医療専門家に配布されることになるだろうと語っているという。
|milk vol.15 1999/03/22 |home|1999 |