性的不能治療薬バイアグラは女性には効き目がないようだとアメリカ・コロンビア大学のスティーブ・カプラン教授が今月5日、米泌尿器学専門誌に発表した。バイアグラは性器の血行を高めるため、女性にも効果があるとされ、世界で15万人の女性が利用しているとファイザー社では発表していた。
カプラン教授らは「満足が得られない」など性の悩みを訴えて診察に訪れた閉経後の女性33人を対象にバイアグラを試した。性行為の1時間前に服用してもらい、治療開始後3ヶ月目にアンケート方式の調査で効果を調べた。その結果、満足度の上昇や性欲が出たなど、何らかの効果があったのは8人で、全体の約24%にとどまった。
男性を対象にしたバイアグラの研究では偽薬を服用した場合でも約25%に効果がみられていることから、同教授は「効果があった女性は、薬本来の効果ではなく、薬をのんだという暗示効果だった可能性がある」と指摘。「性器の血行が高まっても、女性の場合、性的満足には直結しないようだ」と結論を出した。
|milk vol.15 1999/03/22 |home|1999 |