【米】同性愛者同士の結婚を祝福した牧師に無期限職務停止命令
イリノイ州の合同メソジスト教会のグレゴリー・デル牧師(53)は、同性愛者同士の結婚を祝福したため、同性愛者間の結婚を禁止する合同メソジスト教会の教会法に違反したとして教会裁判にかけられた。13人の牧師からなる教会陪審により10対3で、今年7月5日から無期限の牧師職停止の判決が下った。これにより、按手の事実は維持されるが、牧師としての同教会内の職務が停止される。デル牧師が教会法に従うとの文書に署名するか、教会法が改正されないかぎり、この処分は解かれない。

教会陪審がわざわざ職務停止処分の執行を7月5日にしたのは、デル牧師が7月3日に男女間の結婚式の司式を行う予定になっており、恩情措置であると裁判所は説明しているが、これほど厳しい処分が出されるとは予想もしなかったとの声も周辺から上がっている。

メソジスト教会では、昨年8月に同性愛者同士の結婚を禁止する教会法が定められたが、デル牧師はその1カ月後に、8年間シカゴのメソジスト教会の教会員だった男性同性愛者同士の結婚を司式した。デル牧師の教会では会員の3分の1が同性愛者だという。デル牧師は「教会は私に『すべての人に対して牧師の務めを果たせ』と教えた。それをまっとうするためには、あの結婚式の司式はすべきだと考えた」と述べ、同性愛者同士の結婚を禁ずる教会法に従うつもりはないことを強調した。3月22日には、1月にサクラメントの教会で行われたレズビアン同士の結婚式(ユニオン)に集った69人のメソジスト牧師に対する告発も行われた。(参考記事・ソース:4月7日付ルーテル・アワー・プレス・サービス他)


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