「私は脳腫瘍で余命は1年もない」と紙面で告白、AP通信も内容を報じるなど注目を集めていた米ケンタッキー州の女性記者が5月10日、脳腫瘍ではなくエイズだったことが判明、記事をでっち上げとして新聞社を解雇された。
解雇されたのは地元紙のオーエンスボロ・メッセージャー・インクワイアラー紙のキム・ステイシー記者(33)。彼女は最近、連載したコラムの中で脳腫瘍であることを告白をしたが、同記者がかつて勤務していた新聞社の編集者が疑問を提起したところ、4年間エイズ治療を受けていることを認めた。彼女は「自分が何をしているのか分からなかった。友人や家族を含め多くの人々を裏切って申し訳ない。わたしが育った小さな町ではエイズ患者や同性愛者が笑いものにされる」と、自らが同性愛者であることも告白した。新聞社側は「彼女の状況には同情するが、読者をミスリードしたことは黙認できない」とし、読者へ謝罪した。
|milk vol.17 1999/05/22 |home|1999 |