【特集】第8回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭完全プログラムガイド
■16プログラム全40作品・第8回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭

今年で8年目を迎える東京国際レズビアン&ゲイ映画祭。 観客動員数8000人を記録した昨年は、2作品の特別プレミア上映(『愛の破片』『東宮西宮』)や、 今夏、日本での劇場公開も決まった『ファザーレス ―父なき時代―』など、数々の話題作をいち早く上映した。 今年は16プログラム全40作品。飽和状態に見える業界もここだけは別。新しい愛の形の創出は、途絶えることがない。

・東京会場 7月15日(木)〜20日(祝)
■会場:青山スパイラルスパイラルホール3F
地下鉄半蔵門線・銀座線・千代田線表参道駅B1出口紀ノ国屋向い
TEL:03-3498-1171

・大阪会場 7月24日(土)〜30日(金)
■会場:心斎橋パラダイスシネマ
地下鉄御堂筋線心斎橋7番出口徒歩5分
TEL:06-6282-1460

・京都会場 7月31日(土)〜8月01日(日)
■会場:四条烏丸ウィングス京都(京都市女性総合センター)
地下鉄鳥丸御池駅5番出口または阪急鳥丸駅20番出口徒歩5分



●チケット料金と前売券購入窓口

・東京会場(前売は14日まで)
1回券:前売 1300円/当日 1500円 4回券:前売 4500円/当日 5000円
フェスティバル・パス(全プログラム見放題):前売 10000円/当日 12000円
平日マチネ割引1回券(月・金の14:15、16:30のみ):前売 800円/当日 1000円

お取り扱い窓口
チケットぴあ(TEL:03-5237-9999・パスは不可)
スパイラル4Fオフィス(TEL:03-3498-1171)
映画祭郵便振替口座:00130-2-131530(LGFF)
ルミエール他各地ゲイショップ

・大阪・京都会場
1回券:前売 1300円 当日 1500円
フェスティバル・パス(全プログラム見放題・京都のみ):6800円

お取り扱い窓口
チケットぴあ、チケットセゾン、ローソンチケット、京都ビブレ、大学生協他

●お問い合せ先

・東京:東京国際レズビアン&ゲイ映画祭運営委員会
〒164-0001 東京都中野区中野5-24-16-601号
lgff+tokyo.office.ne.jp (+を@に変えて送信)
TEL:03-5380-5760 FAX:03-5380-5767
https://www.gender.ne.jp/L-GFF/ (東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)

・大阪・京都:QFF
〒602-8023 上京区河原町今出川下ル梶井町清和テナントハウス2-Hacta内
qffmail+mbox.kyoto-inet.or.jp(+を@に変えて送信)
TEL:075-253-0375 FAX:075-253-0218
https://web.kyoto-inet.or.jp/people/qffmail/


■東京会場
★7月15日(木) 20:00〜22:00 洪興十三妹(オープニング)
『洪興十三妹(ポートランド・ストリート・ブルース)』
監督:イップ・ワイマン
(特別プレミア上映/レズビアン長編/1998年/香港/35mm/122分)
香港裏社会のドンに妹分としてかわいがられる若い女番長の十三妹 (サーティーン)は、レズビアンとバカにされながらも一目置かれる存在。 いつものように美しい恋人ユンとの楽しい遊びのつもりで敵のボスを騙そうとするが、逆に罠にはまり助っ人にきた父を殺される。敵組への長年の怨み、そして父のあだ討ちに燃えるサーティーン。しかし、恋人だったはずユンは友人の男に引かれていく・・・。香港を舞台にレズビアンの主人公が父のあだ討ちに燃える異色のギャング・ムーヴィー。1998年香港アカデミー賞最優秀主演女優賞(サンドラ・ン)、同助演女優賞受賞。
→開場は19:00〜、3Fホールロビーにてオープニングパーティーあり
【大阪】


■7月16日(金) 16:30〜18:45 リラックス
『リラックス』
監督:P.J.カスタリャネータ
(ミックス長編/1997年/米国/35mm/110分)
ターラはジャヴィのHIV感染宣言を目的に仲間を家に招待するが、内容はおしゃべりしまくり。ところがヴィンスの連れてきた恋人バズが、エイズなんて存在しないと発言。ゲイカップル、ディエゴとドゥワイトは過剰反応、ターラの恋人ガスは放浪癖で家を出る。おまけにビアンのサリーナは恋人メーガンのヘテロ浮気に激怒する。そんなある日、ヴィンスがゲイバッシングに遭い、ターラがガスの子供を身籠って・・・。ゲイもビアンもヘテロもごったまぜの楽しくもちょっと泣ける現代都市型ファミリーコメディー。「バウンド」のジェニファー・ティリーが好演。
【京都】【大阪】【7月18日(日)16:00〜】


◎7月16日(金) 18:45〜21:00 ゲイ短編集・オー・ド・トワレ
『プリンス・オブ・ピース』
監督:ハンス・シューゲル
(1993年/オーストリア/16mm/8分)
『夜行列車』
監督:エヴィ・リーダー
(1996年/米/16mm/12分)
『クラドック夫人の苦情』
監督:トニー・エアーズ
(1997年/オーストラリア/35mm/12分)
『図々しい奴ら』
監督:マーク・シーゲル
(1998年/米/16mm/10分)
『一歩前進、よく狙え』
監督:クリス・クラーク
(英/ビデオ/10分)
『憚り天使』
監督:今泉浩一
(1999年/日本/ビデオ/35分)
『危機一髪!』
監督:デイヴィッド・オッテンハウス
(1997年/米/35mm/9分)
男子トイレで何が起きる? 出会い、ハッテン、あるいは商談!? 後ろめたさとリスクゆえのスリリングなひととき、そのミステリアスな空間をこっそり、あるいは大胆に覗くセクシー&爆笑ゲイ短編集。トイレの入り口にカメラを据えて出入りする男たちを観察する『プリンス・オブ・ピース』、近所の公衆トイレでこんなことが・・・!と老婦人が若い警官に訴える『クラドック夫人の苦情』、日本からはトイレで情事をくり返す天使がある日、何かを思い出して羽を脱ぐファンタジックな『憚り天使』(監督・今泉浩一)他。
【京都(一部作品)】【大阪(一部作品)】【7月19日(月)16:30〜】


■7月16日(金) 21:00〜23:00 セックス・チェンジ
『セックス・チェンジ』
監督:ヴィセンテ・アランダ
(トランスセクシュアル長編/1976年/スペイン/35mm/107分)
「アタメ」のビクトリア・アブリルが、まだボーイッシュな魅力の残る10代の頃に、女になることを願う男の子を演じた初主演作。女の子みたいな男の子ホセ・マリアがいじめられながらも、女として性転換手術を受けるまでを描いた70年代スペインの大傑作。日本初公開。
【大阪】


◎7月16日(金) 24:00〜終了時間未定 ブルース・ラ・ブルース
『スキンフリック』
監督:ブルース・ラ・ブルース
(ゲイ長編/1999年/英・ドイツ・日本/スタンスカンパニー配給/ビデオ/63分)
一昨年の「ハスラー・ホワイト」で大人気を博したインディーズ・フィルム界の異端児、ブルース・ラ・ブルースのハードコア最新作。ヨーロッパでひとつの勢力となりつつあるスキンヘッズたちの暴力的なセックスを取材しブルースらしい編集と音楽に収めた映像を特別プレミア、ミッドナイトショーで楽しめるプログラム。会場は新宿2丁目のラウンジバーACE。恋人と、あるいは隣の初めての男とソファで、床で、ぴったりと身を寄せ合って、各コーナーに設置されたモニターに揺らめく過激な映像を見る、ちょっとエッチなサロン形式の上映会。全く新しい形の映像体験を是非お見逃しなく。

■料金:2000円(1ドリンク+ABSOLUT VODKA・フリーパスは不可)
■場所/住所:新宿二丁目ラウンジバーACE(旧Delight,ZINC)
TEL:03-3352-6297
【京都】


◎7月17日(土) 11:30〜13:45 国会議員
『国会議員』
監督:エロイ・デ・ラ・イグレシア
(ゲイ長編/1979年/スペイン/35mm/110分)
フランコ将軍による独裁体制が崩壊し、社会全体が進むべき道を模索していた激動の70年代スペイン。共産党の指導者として力を伸ばすロベルトは、それまで眠っていた同性への欲求に再び突き動かされる。ある日彼は、極右のさしがねである若い男娼と出会い、秘密のアパートに囲う・・・。スペイン初の本格的ゲイフィルムとして伝説となった作品。政治的背景を色濃く描き出し、セックス、愛などを繊細に描き出す。
【京都】


◎7月17日(土) 13:45〜16:00 大木裕之
『心の中』
監督:大木裕之
(ゲイ長編/1999年/日本/スタンスカンパニー配給/16mm/89分)
日本だけでなく海外でも待ち望まれ、バンクーバー国際映画祭でも好評を博した大木裕之監督の新作長編。海辺で心中をしようとする2人の少年の恋愛物語を基調に、街並や浜辺の美しい映像のコラージュ、大木のプライベートフィルムなどが常にオーバーラップされ、“心の中の物語り”を織り成してゆく。北海道、穂高岳、高知など日本全国を股にかけたロケーションの映像やジャズ界の巨匠マル・ウォルドロン、リッチー・バイラークによる音楽が一層のスケール感を演出する。
【京都】


★7月17日(土) 16:00〜18:15 レズビアン短編集・サマーガールズ
『ピーチ』
監督:クリスティーン・パーカー
(1993年/ニュージーランド/35mm/16分)
『眠りの美女』
監督:ジェイミー・バビット
(1998年/米/35mm/13分)
『あなたと一緒に』
監督:ポーラ・ゴールドバーグ
(1998年/米/35mm/19分)
『恋の波長』
監督:プラチバ・パーマー
(1997年/英/35mm/15分)
『屋根』
監督:ベッツィ・カリン
(1997年/米/16mm/20分)
『小さな嘘』
監督:デラ・チャーチル
(1997年/オーストラリア/16mm/9分)
『かもめ』
監督:ニルス・タベルニエ
(1996年/フランス/35mm/5分)
道ばたで買った1個の『ピーチ』に恋の予感がついてきたり、サイバーセックス初体験が現実の『恋の波長』を発信したり・・・。『眠れる美女』は昏々と眠るロックスターにメークをする女性の届かぬ想いをファンタジックに綴り、『あなたと一緒に』はイタリア旅行の連れを通信欄で募集した女性がもっと身近かに出会いを見つける。年上の女性との不思議な会話と止ったような時間がとても南部的な『屋根』。お気楽なオージーサマー(『小さな嘘』)や、ささやかなフランスの浜辺の夏(『かもめ』)の超デラックスな夏の7っの恋物語。
【大阪】【大阪(一部作品)】【7月20日(火)11:30〜】


★7月17日(土) 18:15〜20:30 炎の二人
『炎の二人』
監督:ディーパ・メータ
(レズビアン長編/1996年/カナダ・インド/35mm/104分)
ニューデリーの兄夫婦の家に弟の嫁として入ってくる新妻シータ。男中心の伝統的な価値観に虐げられながら家を支える兄嫁のラーダは、天真爛漫な若いシータに新鮮な魅力を感じる。浮気や禁欲の修行、あるいはポルノの闇商売に熱を上げる男たちの目を盗み、美しい2人の女の間に芽生える淡い感情はやがて恋の炎へと燃え上がる・・・。鮮やかな色彩と幻想的な美しいシーンとに彩られ、眠っている多くの感情や感覚を呼び覚ましてくれる作品。昨年インド国内での公開時にヒンズー至上主義を唱える過激派のテロ強迫 により上映中止に追い込まれたことで話題になった作品。
【京都】【大阪】【7月19日(月)14:15〜】


■7月17日(土) 20:00〜24:00 パーティー「ル・グラン・バル」
ゲイもビアンもバイもノンケも誰でも楽しめる、普通のダンスパーティーとはちょっと違う大人の雰囲気のラウンジパーティー。スタイリッシュなDJに歌やパフォーマンスもあり。前回は500名を集めたこのパーティ、今年も楽しくユニークなエンターテインメントを用意されている。(協賛:ユナイテッド・アローズ)

■料金:2000円(当日『美少年の恋』を見た方は半額)
■場所/住所:スパイラル1Fカフェ


◎7月17日(土) 20:30〜22:30 美少年の恋
『美少年の恋』
監督:揚凡(ヨンファン)
(ゲイ長編/1998年/香港/35mm/111分)
男相手に体を売って金を稼ぐ美しい少年、ジェット(スティーブン・フォン)。ある日、街角で若く凛々しい警官サム(ダニエル・ウー)と出逢い、心惹かれる。2人の間に芽生える友情、そして恋。潔癖なサムを前に自分の素性を恥じ入るジェットだが、実はサムにも知られたくない過去があった・・・。数年前実際に起こったスキャンダルを基にした作品。巧みな作劇術と超美形の男優陣と美しい映像が印象的。今後活躍の期待されるフレッシュな美少年俳優がずらり。青春真っ直中の美しい青年達の織りなす淡く切ない ピュアなラヴ・ストーリー。
【大阪(オープニング)】


★7月18日(日) 11:30〜13:45 ツー・セカンズ
『ツー・セカンズ』
監督:マノン・ブリオン
(レズビアン長編/1998年/カナダ・ケベック州/35mm/103分)
マウンテンバイクのレーサーを目指しながら大事なレースでたった2秒出遅れたために夢を諦めて自転車メッセンジャーになる女の子ローリー。誰よりも早く走れるのにスピードに酔って届け先をついつい通り過ぎ、デリバリーの時間にいつも2秒遅れてしまう。ある日、大切にしている愛車を壊され仕方なく修理に出すが、その修理工が元レーサー。スピードへの夢を熱く語り合う2人。彼がレースに勝つために最愛の恋人を失った話をすると、ローリーははっと我が身を振り返る。それでも、修理工のサポートを得て再びレースへ。いつものように2秒遅れのスタート。でも、ペダルを漕ぎ出す彼女の顔には満面の笑みが浮かんでいた。 モントリオールの街を駆け抜けるスピードとおっとりとしたローリーのかわいらしさが、とてもハッピーな気持ちにさせてくれる作品だ。
【7月19日(月)21:00〜】


★7月18日(日) 13:45〜16:00 セディ・ベニング
『フラット・イズ・ビューティフル』
監督:セディ・ベニング
(レズビアン中編/1998年/アメリカ/イメージ・フォーラム配給/ビデオ/50分)
アメリカの若手レズビアン映像作家セディ・ベニング。90年代前半、「それは愛じゃない」など一連の短編作品を発表し斬新なスタイルや辛らつな語り口でアートフィルム界において注目を集めた。90年代後半のアメリカのひとりの少女の生活に光を当てた新作「フラット・イズ・ビューティフル」では、アニメーションも織りまぜフィクションのフィルターをかけて新境地を開いている。本プログラムでは日本初公開となる「ジュディ・スポット」(1995年/13分)も合わせて上映される。
【京都】


■7月18日(日) 16:00〜18:15 リラックス
『リラックス』
監督:P.J.カスタリャネータ
(ミックス長編/1997年/米国/35mm/110分)
ターラはジャヴィのHIV感染宣言を目的に仲間を家に招待するが、内容はおしゃべりしまくり。ところがヴィンスの連れてきた恋人バズが、エイズなんて存在しないと発言。ゲイカップル、ディエゴとドゥワイトは過剰反応、ターラの恋人ガスは放浪癖で家を出る。おまけにビアンのサリーナは恋人メーガンのヘテロ浮気に激怒する。そんなある日、ヴィンスがゲイバッシングに遭い、ターラがガスの子供を身籠って・・・。ゲイもビアンもヘテロもごったまぜの楽しくもちょっと泣ける現代都市型ファミリーコメディー。「バウンド」のジェニファー・ティリーが好演。
【京都】【大阪】【7月16日(金)16:30〜】


◎7月18日(日) 18:15〜20:30 ゲイ短編集・サマーボーイズ
『ダーティー・ベイビー』
監督:トッド・ダウニング
(1997年/米/16mm/8分)
『セイラー』
監督:バヴォ・デフュルヌ
(1998年/ベルギー/16mm/16分)
『隣の男の子』
監督:カール・ファーマン
(1998年/米/16mm/13分)
『愛しのスタンレイ』
監督:サイモン・チュン
(1997年/香港/16mm/20分)
『猫と少年』
監督:ドナルド・リチー
(1962年/日本/16mm/5分)
『フィッシュベリー・ホワイト』
監督:マイケル・バーク
(1998年/米/16mm/22分)
『アイオワの夏』
監督:マーク・クリストファー
(1995年/米/16mm/17分)
甘酸っぱいひと夏の体験を通して大人に近付いて行く少年たちの、素肌に日焼けの跡のまぶしいセクシーな短編集。『ダーティー・ベイビー』はゲイのメッカ、ファイヤー・アイランドのスゲェ情景に目を丸くし、ケンカの絶えない姉弟は『隣の男の子』の気を引こうとしのぎを削る。ピエール&ジルを思わせる美少年とカラフルな映像の『セイラー』、1羽の鶏を親友に暮らす孤独な男の子が年上の少年の裸をまぶしく見つめる『フィッシュベリー・ホワイト』、日本からは蒸し暑い夏の午後のひとときを捉えた『猫と少 年』ほか全7作品。
【7月20日(火)13:45〜】


◎7月18日(日) 20:30〜22:30 歌と踊りと恋のいざこざ
『歌と踊りと恋のいざこざ』
監督:ハイメ・チャヴァリ
(ゲイ長編/1989年/スペイン/35mm/103分)
スペイン内戦直後に再会したペパ、フアン、そしてマリオ。3人はレビューショーでトリオを組み、一躍大スターとなる。美しい容姿のゲイのマリオは、フアンに報われぬ思いを寄せやるせない欲望に身をよじる。一方ペパは、愛するフアンをも顧みず名声を得るために他の男にも体を許す。恋のいざこざに翻弄されながらも堅い友情を貫く3人。しかしゲイであることを理由 にファシズムの暗い影に追い立てられ、マリオの愛と友情はしだいに引き裂かれていく・・・。スペインNo.1の美男俳優と呼び声の高いマリオ役のマヌエル・バンデーラの美貌が、色鮮やかなスパニッシュ・レビュー・ショーと相まって、スペイン国内で空前のヒットを記録した作品。


★7月19日(月) 14:15〜16:30 炎の二人
『炎の二人』
監督:ディーパ・メータ
(レズビアン長編/1996年/カナダ・インド/35mm/104分)
ニューデリーの兄夫婦の家に弟の嫁として入ってくる新妻シータ。男中心の伝統的な価値観に虐げられながら家を支える兄嫁のラーダは、天真爛漫な若いシータに新鮮な魅力を感じる。浮気や禁欲の修行、あるいはポルノの闇商売に熱を上げる男たちの目を盗み、美しい2人の女の間に芽生える淡い感情はやがて恋の炎へと燃え上がる・・・。鮮やかな色彩と幻想的な美しいシーンとに彩られ、眠っている多くの感情や感覚を呼び覚ましてくれる作品。昨年インド国内での公開時にヒンズー至上主義を唱える過激派のテロ強迫 により上映中止に追い込まれたことで話題になった作品。
【京都】【大阪】【7月17日(土)18:15〜】


◎7月19日(月) 16:30〜18:45 オー・ド・トワレ
『プリンス・オブ・ピース』
監督:ハンス・シューゲル
(1993年/オーストリア/16mm/8分)
『夜行列車』
監督:エヴィ・リーダー
(1996年/米/16mm/12分)
『クラドック夫人の苦情』
監督:トニー・エアーズ
(1997年/オーストラリア/35mm/12分)
『図々しい奴ら』
監督:マーク・シーゲル
(1998年/米/16mm/10分)
『一歩前進、よく狙え』
監督:クリス・クラーク
(英/ビデオ/10分)
『憚り天使』
監督:今泉浩一
(1999年/日本/ビデオ/35分)
『危機一髪!』
監督:デイヴィッド・オッテンハウス
(1997年/米/35mm/9分)
男子トイレで何が起きる? 出会い、ハッテン、あるいは商談!? 後ろめたさとリスクゆえのスリリングなひととき、そのミステリアスな空間をこっそり、あるいは大胆に覗くセクシー&爆笑ゲイ短編集。トイレの入り口にカメラを据えて出入りする男たちを観察する『プリンス・オブ・ピース』、近所の公衆トイレでこんなことが・・・!と老婦人が若い警官に訴える『クラドック夫人の苦情』、日本からはトイレで情事をくり返す天使がある日、何かを思い出して羽を脱ぐファンタジックな『憚り天使』(監督・今泉浩一)他。
【京都(一部作品)】【大阪(一部作品)】【7月16日(金)18:45〜】


■7月19日(月) 18:45〜21:00 ミックス短編集・暗くなるまで待って
『だから?』
監督:フランソワ・デュペイロン
(1996年/フランス/35mm/6分)
『孤島』
監督:フランク・モスヴォルド
(1998年/ノルウエー/16mm/11分)
『見知らぬ顔』
監督:アンドリュー・ポーター
(1997年/オーストラリア/16mm/9分)
『交換条件』
監督:クリス・リード
(1998年/アイルランド/35mm/6分)
『神様の贈物』
監督:クラウディア・M.エスカニーリョ
(1998年/カナダ/35mm/21分)
『いつもの夜』
監督:ジャン=クロード・ギゲ
(1997年/フランス/35mm/7分)
『聖者の見た夢』
監督:キ・ヒュン・パク
(1996年/韓国/35mm/36分)
『ブルー・ダイアリー』
監督:ジェニー・オルソン
(1997年/米/16mm/6分)
夜、昼間の仮面を脱ぎ本当の顔を露わにする男達、女達の夜を描いたレズビアン&ゲイミックス短編集。昨年「雪を溶かすキス」が好評だったフランク・モスヴォルド監督が友情と恋愛の境界をしっとりと繊細に描いた『孤島』、ノンケポルノに興奮する若者を見て欲情する男を描いた『交換条件』、鍵穴を通して欲望を覗き合う2人の女のラテン的ファンタジーと色彩の鮮やかな『神様の贈物』、フランスのエイズ短編集から『だから?』と『いつもの夜』の力作2本。韓国からは若い男女のカップルがクリスマスの深夜、山道で遭遇するスリラー『聖者の見た夢』を。そしてヘテロの女に恋したレズビアンが満たされない夜を過ごした翌朝の感情を描く『ブルー・ダイアリー』など。
【大阪(一部作品)】【7月20日(火)16:00〜】


★7月19日(月) 21:00〜23:00 ツー・セカンズ
『ツー・セカンズ』
監督:マノン・ブリオン
(レズビアン長編/1998年/カナダ・ケベック州/35mm/103分)
マウンテンバイクのレーサーを目指しながら大事なレースでたった2秒出遅れたために夢を諦めて自転車メッセンジャーになる女の子ローリー。誰よりも早く走れるのにスピードに酔って届け先をついつい通り過ぎ、デリバリーの時間にいつも2秒遅れてしまう。ある日、大切にしている愛車を壊され仕方なく修理に出すが、その修理工が元レーサー。スピードへの夢を熱く語り合う2人。彼がレースに勝つために最愛の恋人を失った話をすると、ローリーははっと我が身を振り返る。それでも、修理工のサポートを得て再びレースへ。いつものように2秒遅れのスタート。でも、ペダルを漕ぎ出す彼女の顔には満面の笑みが浮かんでいた。 モントリオールの街を駆け抜けるスピードとおっとりとしたローリーのかわいらしさが、とてもハッピーな気持ちにさせてくれる作品だ。
【7月18日(日)11:30〜】


★7月20日(火) 11:30〜13:45 サマーガールズ
『ピーチ』
監督:クリスティーン・パーカー
(1993年/ニュージーランド/35mm/16分)
『眠りの美女』
監督:ジェイミー・バビット
(1998年/米/35mm/13分)
『あなたと一緒に』
監督:ポーラ・ゴールドバーグ
(1998年/米/35mm/19分)
『恋の波長』
監督:プラチバ・パーマー
(1997年/英/35mm/15分)
『屋根』
監督:ベッツィ・カリン
(1997年/米/16mm/20分)
『小さな嘘』
監督:デラ・チャーチル
(1997年/オーストラリア/16mm/9分)
『かもめ』
監督:ニルス・タベルニエ
(1996年/フランス/35mm/5分)
道ばたで買った1個の『ピーチ』に恋の予感がついてきたり、サイバーセックス初体験が現実の『恋の波長』を発信したり・・・。『眠れる美女』は昏々と眠るロックスターにメークをする女性の届かぬ想いをファンタジックに綴り、『あなたと一緒に』はイタリア旅行の連れを通信欄で募集した女性がもっと身近かに出会いを見つける。年上の女性との不思議な会話と止ったような時間がとても南部的な『屋根』。お気楽なオージーサマー(『小さな嘘』)や、ささやかなフランスの浜辺の夏(『かもめ』)の超デラックスな夏の7っの恋物語。
【大阪】【大阪(一部作品)】【7月17日(土)16:00〜】


◎7月20日(火) 13:45〜16:00 サマーボーイズ
『ダーティー・ベイビー』
監督:トッド・ダウニング
(1997年/米/16mm/8分)
『セイラー』
監督:バヴォ・デフュルヌ
(1998年/ベルギー/16mm/16分)
『隣の男の子』
監督:カール・ファーマン
(1998年/米/16mm/13分)
『愛しのスタンレイ』
監督:サイモン・チュン
(1997年/香港/16mm/20分)
『猫と少年』
監督:ドナルド・リチー
(1962年/日本/16mm/5分)
『フィッシュベリー・ホワイト』
監督:マイケル・バーク
(1998年/米/16mm/22分)
『アイオワの夏』
監督:マーク・クリストファー
(1995年/米/16mm/17分)
甘酸っぱいひと夏の体験を通して大人に近付いて行く少年たちの、素肌に日焼けの跡のまぶしいセクシーな短編集。『ダーティー・ベイビー』はゲイのメッカ、ファイヤー・アイランドのスゲェ情景に目を丸くし、ケンカの絶えない姉弟は『隣の男の子』の気を引こうとしのぎを削る。ピエール&ジルを思わせる美少年とカラフルな映像の『セイラー』、1羽の鶏を親友に暮らす孤独な男の子が年上の少年の裸をまぶしく見つめる『フィッシュベリー・ホワイト』、日本からは蒸し暑い夏の午後のひとときを捉えた『猫と少 年』ほか全7作品。
【7月18日(日)18:15〜】


■7月20日(火) 16:00〜18:15 暗くなるまで待って
『だから?』
監督:フランソワ・デュペイロン
(1996年/フランス/35mm/6分)
『孤島』
監督:フランク・モスヴォルド
(1998年/ノルウエー/16mm/11分)
『見知らぬ顔』
監督:アンドリュー・ポーター
(1997年/オーストラリア/16mm/9分)
『交換条件』
監督:クリス・リード
(1998年/アイルランド/35mm/6分)
『神様の贈物』
監督:クラウディア・M.エスカニーリョ
(1998年/カナダ/35mm/21分)
『いつもの夜』
監督:ジャン=クロード・ギゲ
(1997年/フランス/35mm/7分)
『聖者の見た夢』
監督:キ・ヒュン・パク
(1996年/韓国/35mm/36分)
『ブルー・ダイアリー』
監督:ジェニー・オルソン
(1997年/米/16mm/6分)
夜、昼間の仮面を脱ぎ本当の顔を露わにする男達、女達の夜を描いたレズビアン&ゲイミックス短編集。昨年「雪を溶かすキス」が好評だったフランク・モスヴォルド監督が友情と恋愛の境界をしっとりと繊細に描いた『孤島』、ノンケポルノに興奮する若者を見て欲情する男を描いた『交換条件』、鍵穴を通して欲望を覗き合う2人の女のラテン的ファンタジーと色彩の鮮やかな『神様の贈物』、フランスのエイズ短編集から『だから?』と『いつもの夜』の力作2本。韓国からは若い男女のカップルがクリスマスの深夜、山道で遭遇するスリラー『聖者の見た夢』を。そしてヘテロの女に恋したレズビアンが満たされない夜を過ごした翌朝の感情を描く『ブルー・ダイアリー』など。
【大阪(一部作品)】【7月19日(月)18:45〜】


★7月20日(火) 18:15〜20:20 バチ当たり修道院の最期
『バチ当たり修道院の最期』
監督:ペドロ・アルモドバル
(レズビアン長編/1983年/スペイン/35mm/110分)
麻薬中毒で恋人を死なせたクラブ歌手のヨランダは警察の疑惑を避けるために修道院に駆け込む。ところがそこはとんでもない女たちの駆け込み寺だった。薄暗闇の中、尼僧たちはトラを飼ったり、大衆小説のゴーストライターをしたり、おまけに修道院長まで麻薬漬け。修道院長はヨランダにひそかに恋心を抱き、あれやこれやと世話を焼く。そんな折、賓客を招いて年に一度の演芸会、総出で歌や踊りの出し物が繰り広げられるが、ヨランダも一曲披露することに。修道院長は彼女のために美しい衣装をプレゼントするが・・・。アルモドバル監督の初期代表作。前代未聞のカトリックに対する痛烈な揶揄が大きなスキャンダルを巻き起こした。修道女たちのハチャメチャぶりは爆笑ものだが、ラストの修道院長の“絶叫”は観客の心にグサリと突き刺さる。1989年日本劇場公開作。


■第8回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭完全プログラムガイド(大阪)
◎7月24日(土) 20:30〜22:11 美少年の恋(オープニング作品)
『美少年の恋』
監督:揚凡(ヨンファン)
(ゲイ長編/1998年/香港/35mm/111分)
男相手に体を売って金を稼ぐ美しい少年、ジェット(スティーブン・フォン)。ある日、街角で若く凛々しい警官サム(ダニエル・ウー)と出逢い、心惹かれる。2人の間に芽生える友情、そして恋。潔癖なサムを前に自分の素性を恥じ入るジェットだが、実はサムにも知られたくない過去があった・・・。数年前実際に起こったスキャンダルを基にした作品。巧みな作劇術と超美形の男優陣と美しい映像が印象的。今後活躍の期待されるフレッシュな美少年俳優がずらり。青春真っ直中の美しい青年達の織りなす淡く切ない ピュアなラヴ・ストーリー。
【東京】


★7月25日(日) 20:30〜22:14 炎の二人
『炎の二人』
監督:ディーパ・メータ
(レズビアン長編/1996年/カナダ・インド/35mm/104分)
ニューデリーの兄夫婦の家に弟の嫁として入ってくる新妻シータ。男中心の伝統的な価値観に虐げられながら家を支える兄嫁のラーダは、天真爛漫な若いシータに新鮮な魅力を感じる。浮気や禁欲の修行、あるいはポルノの闇商売に熱を上げる男たちの目を盗み、美しい2人の女の間に芽生える淡い感情はやがて恋の炎へと燃え上がる・・・。鮮やかな色彩と幻想的な美しいシーンとに彩られ、眠っている多くの感情や感覚を呼び覚ましてくれる作品。昨年インド国内での公開時にヒンズー至上主義を唱える過激派のテロ強迫 により上映中止に追い込まれたことで話題になった作品。
【東京2回上映】【京都】


★7月26日(月) 20:30〜22:13 サマーガール
『ピーチ』
監督:クリスティーン・パーカー
(1993年/ニュージーランド/35mm/16分)
『眠りの美女』
監督:ジェイミー・バビット
(1998年/米/35mm/13分)
『あなたと一緒に』
監督:ポーラ・ゴールドバーグ
(1998年/米/35mm/19分)
『恋の波長』
監督:プラチバ・パーマー
(1997年/英/35mm/15分)
『屋根』
監督:ベッツィ・カリン
(1997年/米/16mm/20分)
『小さな嘘』
監督:デラ・チャーチル
(1997年/オーストラリア/16mm/9分)
『かもめ』
監督:ニルス・タベルニエ
(1996年/フランス/35mm/5分)
道ばたで買った1個の『ピーチ』に恋の予感がついてきたり、サイバーセックス初体験が現実の『恋の波長』を発信したり・・・。『眠れる美女』は昏々と眠るロックスターにメークをする女性の届かぬ想いをファンタジックに綴り、『あなたと一緒に』はイタリア旅行の連れを通信欄で募集した女性がもっと身近かに出会いを見つける。年上の女性との不思議な会話と止ったような時間がとても南部的な『屋根』。お気楽なオージーサマー(『小さな嘘』)や、ささやかなフランスの浜辺の夏(『かもめ』)の超デラックスな夏の7っの恋物語。
【東京2回上映】


■7月27日(火) 20:30〜22:06 ミックス短編集・ひと夏の夢
『クラドック夫人の苦情』
監督:トニー・エアーズ
(1997年/オーストラリア/35mm/12分)
『恋の波長』
監督:プラチバ・パーマー
(1997年/英/35mm/15分)
『聖者の見た夢』
監督:キ・ヒュン・パク
(1996年/韓国/35mm/36分)
『かもめ』
監督:ニルス・タベルニエ
(1996年/フランス/35mm/5分)
『神様の贈物』
監督:クラウディア・M.エスカニーリョ
(1998年/カナダ/35mm/21分)
『いつもの夜』
監督:ジャン=クロード・ギゲ
(1997年/フランス/35mm/7分)
近所の公衆トイレでこんなことが・・・!と老婦人が若い警官に訴える『クラドック夫人の苦情』、サイバーセックス初体験が現実の『恋の波長』を発信。韓国からは若い男女のカップルがクリスマスの深夜、山道で遭遇するスリラー『聖者の見た夢』。ささやかなフランスの浜辺の夏の『かもめ』。鍵穴を通して欲望を覗き合う2人の女のラテン的ファンタジーと色彩の鮮やかな『神様の贈物』、フランスのエイズ短編集からは『いつもの夜』を上映。
【東京2回上映(一部作品)】【7月26日(月)20:30〜(一部作品)】


★7月28日(水) 20:30〜22:32 洪興十三妹
『洪興十三妹(ポートランド・ストリート・ブルース)』
監督:イップ・ワイマン
(特別プレミア上映/レズビアン長編/1998年/香港/35mm/122分)
香港裏社会のドンに妹分としてかわいがられる若い女番長の十三妹 (サーティーン)は、レズビアンとバカにされながらも一目置かれる存在。 いつものように美しい恋人ユンとの楽しい遊びのつもりで敵のボスを騙そうとするが、逆に罠にはまり助っ人にきた父を殺される。敵組への長年の怨み、そして父のあだ討ちに燃えるサーティーン。しかし、恋人だったはずユンは友人の男に引かれていく・・・。香港を舞台にレズビアンの主人公が父のあだ討ちに燃える異色のギャング・ムーヴィー。1998年香港アカデミー賞最優秀主演女優賞(サンドラ・ン)、同助演女優賞受賞。
→開場は19:00〜、3Fホールロビーにてオープニングパーティーあり
【東京(オープニング)】


■7月29日(木) 20:30〜22:17 セックス・チェンジ
『セックス・チェンジ』
監督:ヴィセンテ・アランダ
(トランスセクシュアル長編/1976年/スペイン/35mm/107分)
「アタメ」のビクトリア・アブリルが、まだボーイッシュな魅力の残る10代の頃に、女になることを願う男の子を演じた初主演作。女の子みたいな男の子ホセ・マリアがいじめられながらも、女として性転換手術を受けるまでを描いた70年代スペインの大傑作。日本初公開。
【東京】


■7月30日(金) 20:30〜22:13 リラックス
『リラックス』
監督:P.J.カスタリャネータ
(ミックス長編/1997年/米国/35mm/110分)
ターラはジャヴィのHIV感染宣言を目的に仲間を家に招待するが、内容はおしゃべりしまくり。ところがヴィンスの連れてきた恋人バズが、エイズなんて存在しないと発言。ゲイカップル、ディエゴとドゥワイトは過剰反応、ターラの恋人ガスは放浪癖で家を出る。おまけにビアンのサリーナは恋人メーガンのヘテロ浮気に激怒する。そんなある日、ヴィンスがゲイバッシングに遭い、ターラがガスの子供を身籠って・・・。ゲイもビアンもヘテロもごったまぜの楽しくもちょっと泣ける現代都市型ファミリーコメディー。「バウンド」のジェニファー・ティリーが好演。
【東京2回上映】【京都】


■第8回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭完全プログラムガイド(京都)
■7月31日(土) 13:00〜14:18 マドラス・アイ
『マドラス・アイ』
監督:イラリア・フレッチャ
(トランスセクシャル長編/1998年/インド・イタリア/ビデオ/78分)
映画制作者のアルンモリが、ヒジュラをテーマとする映画を作るために南インドの小都市を訪れ、そこでシャラダという男性と出会う。幼い頃から男という性に違和感を抱いていた彼がヒジュラになるまでの過程を描くセミドキュメンタリー作品。


◎7月31日(土) 14:40〜16:09 大木裕之
『心の中』
監督:大木裕之
(ゲイ長編/1999年/日本/スタンスカンパニー配給/16mm/89分)
日本だけでなく海外でも待ち望まれ、バンクーバー国際映画祭でも好評を博した大木裕之監督の新作長編。海辺で心中をしようとする2人の少年の恋愛物語を基調に、街並や浜辺の美しい映像のコラージュ、大木のプライベートフィルムなどが常にオーバーラップされ、“心の中の物語り”を織り成してゆく。北海道、穂高岳、高知など日本全国を股にかけたロケーションの映像やジャズ界の巨匠マル・ウォルドロン、リッチー・バイラークによる音楽が一層のスケール感を演出する。
【東京】


★7月31日(土) 17:30〜18:33 セディ・ベニング
『フラット・イズ・ビューティフル』
監督:セディ・ベニング
(レズビアン中編/1998年/アメリカ/イメージ・フォーラム配給/ビデオ/50分)
アメリカの若手レズビアン映像作家セディ・ベニング。90年代前半、「それは愛じゃない」など一連の短編作品を発表し斬新なスタイルや辛らつな語り口でアートフィルム界において注目を集めた。90年代後半のアメリカのひとりの少女の生活に光を当てた新作「フラット・イズ・ビューティフル」では、アニメーションも織りまぜフィクションのフィルターをかけて新境地を開いている。本プログラムでは日本初公開となる「ジュディ・スポット」(1995年/13分)も合わせて上映される。
【東京】


■7月31日(土) 18:50〜20:40 リラックス
『リラックス』
監督:P.J.カスタリャネータ
(ミックス長編/1997年/米国/35mm/110分)
ターラはジャヴィのHIV感染宣言を目的に仲間を家に招待するが、内容はおしゃべりしまくり。ところがヴィンスの連れてきた恋人バズが、エイズなんて存在しないと発言。ゲイカップル、ディエゴとドゥワイトは過剰反応、ターラの恋人ガスは放浪癖で家を出る。おまけにビアンのサリーナは恋人メーガンのヘテロ浮気に激怒する。そんなある日、ヴィンスがゲイバッシングに遭い、ターラがガスの子供を身籠って・・・。ゲイもビアンもヘテロもごったまぜの楽しくもちょっと泣ける現代都市型ファミリーコメディー。「バウンド」のジェニファー・ティリーが好演。
【東京2回上映】【大阪】


◎8月01日(日) 10:00〜11:50 国会議員
『国会議員』
監督:エロイ・デ・ラ・イグレシア
(ゲイ長編/1979年/スペイン/35mm/110分)
フランコ将軍による独裁体制が崩壊し、社会全体が進むべき道を模索していた激動の70年代スペイン。共産党の指導者として力を伸ばすロベルトは、それまで眠っていた同性への欲求に再び突き動かされる。ある日彼は、極右のさしがねである若い男娼と出会い、秘密のアパートに囲う・・・。スペイン初の本格的ゲイフィルムとして伝説となった作品。政治的背景を色濃く描き出し、セックス、愛などを繊細に描き出す。
【京都】


◎8月01日(日) 13:00〜14:22 セックス・権力・逆転・解体
『スキンフリック』
監督:ブルース・ラ・ブルース
(ゲイ長編/1999年/英・ドイツ・日本/スタンスカンパニー配給/ビデオ/63分)
『一歩前進、よく狙え』
監督:クリス・クラーク
(英/ビデオ/10分)
『危機一髪!』
監督:デイヴィッド・オッテンハウス
(1997年/米/35mm/9分)
一昨年の「ハスラー・ホワイト」で大人気を博したインディーズ・フィルム界の異端児、ブルース・ラ・ブルースのハードコア最新作。他2本。
【東京】【東京(一部作品)】


★8月01日(日) 14:45〜16:29 炎の二人
『炎の二人』
監督:ディーパ・メータ
(レズビアン長編/1996年/カナダ・インド/35mm/104分)
ニューデリーの兄夫婦の家に弟の嫁として入ってくる新妻シータ。男中心の伝統的な価値観に虐げられながら家を支える兄嫁のラーダは、天真爛漫な若いシータに新鮮な魅力を感じる。浮気や禁欲の修行、あるいはポルノの闇商売に熱を上げる男たちの目を盗み、美しい2人の女の間に芽生える淡い感情はやがて恋の炎へと燃え上がる・・・。鮮やかな色彩と幻想的な美しいシーンとに彩られ、眠っている多くの感情や感覚を呼び覚ましてくれる作品。昨年インド国内での公開時にヒンズー至上主義を唱える過激派のテロ強迫 により上映中止に追い込まれたことで話題になった作品。
【東京2回上映】【大阪】


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