イギリス国防省は今月2日、陸空軍の新兵募集の際に、性転換者を排除してはならず、また、兵士、将官が性転換を行った場合も、肉体的に支障がないかぎりは軍務にとどまり、昇進についても差別してはならないことを明記した新ガイドラインを作成中であることを明らかにした。
これは昨年夏、ジョー・ルシュトン陸軍軍曹(38)が性転換手術を計画していることがわかったことを受けてのこと。同軍曹はこれまで4回の婚姻歴があり、息子が1人いるが、現在は手術を終え、女性名のジョアンとして戦闘部門から離れ、陸軍本部で事務の仕事についている。
新しいガイドラインでは、陸空軍の新兵募集の際に、性転換者を排除してはならず、また、兵士、将官が性転換を行った場合も、肉体的に支障がないかぎりは、軍務にとどまり、昇進についても差別してはならないことを明記する。英軍はまた、同性愛者グループと他の欧州各国から、同性愛者の入隊禁止の規定を早急に取り除くよう、圧力を受けているが、軍上層部は、「性転換は医学的な問題だが、同性愛は道徳の問題。これを許せば軍の規律が乱れる」との立場を堅持している。
|milk vol.20 1999/08/22 |home|1999 |