【米】 国防省・同性愛者の権利拡充へ向けて米軍規改正
アメリカ国防省は今月13日、米軍部隊内の同性愛者取り扱いに関連し、同性愛の可能性がある将兵への嫌がらせを禁じる教育を新兵訓練から継続的に行うことなど、軍規を改正することを決めた。コーエン国防長官は「米軍内に嫌がらせや脅迫の存在する余地はない」との声明を発表、同性愛者の権利が一段と拡充される形になっている。

アメリカ国内では同性愛者の地位向上を求める動きが強まるにつれ、規律保持などの観点から同性愛者を排除する軍の方針への批判が高まり、クリントン政権初期には最大の政治問題のひとつとなった。

ただ、一方では同性愛を否定する勢力も根強く、結局、'94年に、同性愛行動をとったり、同性愛者であることを公言する将兵は従来どおり強制除隊させるものの、そうでない限りは当局が性的傾向を調べることはしないという「聞かざる、言わざる」の原則が明文化された。 '98年中に同性愛のため除隊させられた米軍将兵は1145人数えている。


|milk vol.20 1999/08/22 |home1999

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