【月間メディアチェック】NHK教育テレビ・性同一性障害に苦しむ人々をレポート他
■性同一性障害に苦しむ人々をレポート
■6月22日放送NHK教育テレビ

6月22日放送ETV特集「男と女の境界線」で、性同一性障害に苦しむ人々とその周囲でサポートする医療現場の最前線について取り上げられた。 余計な局側のコメントも入ることなく、当事者の暮らしぶりとインタビューだけで構成された内容で、当事者の立場に立った放送内容だったと感じる。 とくに印象深かったのは、女性への性転換を望む中年男性が、初めて愛した相手が男性ではなく、同じ性同一性障害の苦しみを持つ「女性」であって、 結婚もしたいと考えていると発言したところ。そして彼は女性への性転換手術を望んでいるが、手術の前に、自分の精子を冷凍保存して、彼女のとの間の子供を産みたいと語った。 担当の医師は、「子供にとっては二人の母親ができることになるわけだね」と、複雑な表情を見せていた。

また、7月2日付け読売新聞の放送塔には、この番組への視聴者からの感想として、次のような投稿が掲載されていた。 「番組を見て、性別とは何かを考えさせられた。番組に素顔で登場した方の外見と声、立ち居振る舞いのギャップや、『闇夜の中に消えてしまいたかった』という言葉に、性同一性障害の苦しみを初めて理解できたような気がした。私も性別にとらわれず、自分らしく生きたいと思った。」


|milk vol.7 1998/07/22 |home1998

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