【連載】 ロビーイング・リポート 第3回 地方議会で議論される「性的マイノリティの人権問題」
□情報提供:石川大我さん (ピアフレンズ代表) プロフィール
1974年7月3日生まれ・東京都出身。ゲイユースのための友達づくりイベント「ピアフレンズ」代表。2000年より同性愛に関する講演活動を行う。著書に『ボクの彼氏はどこにいる?』(講談社)、共著に「同性愛って何?」(緑風出版)NHK教育「ハートをつなごう(ゲイ/レズビアン編)」に出演中。
http://www.taigaweb.jp/ webmaster+taigaweb.jp (+を@にして送信)

■ 地方議会で議論される「性的マイノリティの人権問題」

地方自治体議員は議会にて、自分の関心のあるテーマについて質問や要望を行い、市長などに答弁を求めることができます。最近はこの一般質問の場で、レズビアンでもゲイでもない議員が、性的マイノリティの問題について質疑をし、市長が回答を行うケースが増えてきているそうです。今回はそのいくつかをご紹介したいと思います。

■ 藤野英明 (横須賀市議会議員・無所属) ⇒ 蒲谷亮一 (横須賀市長)

今年3月、横須賀市議会議員の藤野英明氏は、「横須賀市にも多数の性的マイノリティがいるはず。人権課題として位置づけ、性的多様性を保障する取り組みをすべきでは?」と市へ要求。これに対して市長は、「横須賀市人権施策推進指針の中で位置づけたい」と回答した。

□「福祉のまち、よこすか」をめざして−横須賀市議会議員・藤野英明
http://www.hide-fujino.com/
□一般質問の様子 ※平成20年3月3日分を検索
http://gikai02.kaigiroku.jp/dvl-yokosuka/2.html
□横須賀市ホームページ
http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/

■ すぐろ奈緒 (杉並区議会議員・社民党/みどり) ⇒ 杉並区

今年6月には杉並区議会議員のすぐろ奈緒氏が杉並区に対して、児童相談所などに設置してあるパンフレット等に性的違和感や性的指向について言及することを要望。最新のEUにおける性的マイノリティへの取り組みや、日本に対する国連人権理事会からの勧告、京都大学・日高研究員のデータにも触れながら、性的マイノリティ当事者の家族らへの理解を広げるために必要なことだと指摘。議会後には「正確な知識の普及のため、研修会なども要望していきたい。実施の手ごたえは感じている」などと話している。

□すぐろ奈緒の「もっと政(まつりごと)!」
http://suguronao.seesaa.net/
□一般質問の様子
http://www.gikai.city.suginami.tokyo.jp/vod/20-02/200616.htm
□杉並区ホームページ
http://www.city.suginami.tokyo.jp/

■ 山口菊子 (豊島区議会議員・社民党) ⇒ 豊島区教育長

豊島区議会議員の山口菊子氏(社民党)は今月1日の一般質問の中で、友人に同性愛者が複数いることを明らかにしながら、「誰もが正しい知識を得て、理解することで、性的マイノリティの方々の人権は守られる。社会全体での取り組みが必要」と述べ、各部署へのきめの細かい対応を求めた。さらに、同区を中心に行われているピアフレンズ主催のゲイユース向けイベントにも触れ、「人権教育や啓発事業のための学びの場として、区として支援することも良いのでは」と提案してくれた。

これに対し教育長は「少数の人々の人権課題については、常に新しい知識や情報を得ることが重要であり、これで十分ということはない。今後も人権研修会で理解を深めたい」と回答した。

□豊島区議会議員・山口菊子のホームページ
http://www1.ttcn.ne.jp/~yamaguchi/
□一般質問の様子
http://www.city.toshima.tokyo.jp/kugikai/07_shitsumon/h20/teirei_02.html
□豊島区ホームページ
http://www.city.toshima.tokyo.jp/

これらの流れは、今年4月に議員会館にて行われた「性的マイノリティーに関する省庁ヒアリング」(松浦大悟議員、保坂展人議員らが参加)や、同年6月に行われた超党派の国会議員による「EU地域における同性婚制度についての勉強会」(福島みずほ議員、松浦大悟議員ら)に参加した自治体議員らによるものが多く、各地で同様の動きが期待されています。


◆ 石川大我の公式ホームページ/ピアフレンズ
◆ http://www.taigaweb.jp/



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