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幼い頃から空想好きだったアメリは、学校へ行かず、周囲の人との触れ合いを知らずに育った。大人になってカフェで働くようになっ たアメリは、少し変わった青年ニノに出会い、現実の世界で恋をする…。『デリカテッセン』『ロスト・チルドレン』(両作品ともマルク・キャロと共同監督)のジュネ監督が描く傑作ファンタジー。主演は当初、エミリー・ワトソンが決まっていたが、諸事情により降板。オドレイ・トトゥが代役として起用された。

「クレーム・ブリュレのカリカリになった焼き目をスプーンで壊すこと」等、好き好きリストを枕草子ばりに列挙したような作品。同監督の『ロスト・チルドレン』では全開だった毒がこのカワユイ作品では味にもなっている。ディルドさえキュート。

お話は、芸術家の憩いの街モンマルトルで繰り広げられる群像劇。最近流行のきわものキャラが多いけれども、脚本がしっかりしている ので納得出来る。ジュネ監督お得意のカメラワークやCG、美術も健在で、『エイリアン4』で同監督が受けた汚名を返上している。乙女ちっくな展開に背筋の凍る観客も多いかもしれないが、むしろそれを楽しむべきである。妙にオネエゴコロをくすぐる「ガラスの仮 面」的なダイナミズム溢れる乙女ワールドこそ、『アメリ』の魅力だ。

しかし、本当に「よく出来た作品」である。「アメリ現象」という「観た人を幸せにする効果」があなたを包むかどうか…ちなみに私はラ ストはニコニコしまくりでした。

■白川幸司(しらかわこうじ) プロフィール
映像作家/1967年12月28日生まれ/宮崎県出身/山羊座/埼玉大学
バンクーバー国際映画祭3年連続招待。現在、最新作『眠る右手を』製作中
http://www4.kiwi-us.com/~art/



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