【米】バーモント州最高裁・同性愛者同士の婚姻を法的に認める判決
米北東部バーモント州最高裁は1999年12月20日、「州は憲法上、バーモント法下の婚姻から生じる共通の恩恵と保護を、同性カップルに施さなければならない」として、「同性愛者のカップルも、異性間のカップルが婚姻した場合とまったく同じ権利が与えられなければならない」とした司法判断を、5人の裁判官全員一致で示した。この最高裁の判断は、同州の憲法を根拠としているため、連邦最高裁への上告は行えず、このまま確定することになる。

この裁判は、3年前に地元の役所に婚姻届を出した3組のカップル(女性2組、男性1組)が、「男女間以外は受理できない」と拒否され、そのため医療保険の受給や入院中の面会、不動産の譲渡など男女の夫婦なら受けられるはずの大小 1300にのぼる便益が奪われたとして提訴していたもの。

カリフォルニア州やハワイ州、フランスやオランダなどの欧州の一部の国など、同性カップルに一定の法的権利を認めている例はあるが、異性間と完全に同等の法的権利を認めた例は初めて。世界的に同性愛者の権利拡大を求める動きが活発化しているが、今回の判断が大きな影響を与えることは間違いない。


|milk vol.25 2000/01/22 |home2000

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