【国内】日本民俗学の創始者、折口信夫の講義ノートが大量発見
日本民俗学の創始者で、同性愛者としても知られている折口信夫(1887〜1953年)の講義ノートが、先月26日までに大量に発見された。発見されたのは、広く知られている慶応大学での講義録よりも以前のもので、1927〜29年度の「発生日本文学史」と、28〜30年度の「民間伝承学」の国学院大学での講義を記した計10冊。折口の門弟だった青池武次のノートを、別の学生が筆写したものと見られている。東京・高輪にある古書店を営む杉本光生さん(62)が、都内の旧家から買い取った文書の中に見つかった。

折口信夫は、授業を通じて国文学、民俗学、宗教学などの分野で独自の学問を築き上げていった人物。講義録に基づく著作も多く、 学生のとったノートは「折口学」の原型を知る上で、極めて重要な資料として注目されてきた。慶応大学での講義は、門弟の池田弥三郎らが筆記したもので、国学院大学でのノートは散逸したものと思われていた。


|milk vol.36 2000/11/22 |home2000

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