【国内】白川幸司監督・短編映画『ファスナーと乳房』がクランク・イン
北野武監督作品を世界に広めたことで知られるイギリスの映画批評家トニー・レインズ。その彼が、“今年(1999年)の日本映画界で一番の発見”と絶賛した映画監督・白川幸司。その彼の新作、短編映画『ファスナーと乳房』が今月11日、埼玉・桶川にてクランクインした。この作品は、ゲイをテーマにした短編を含むオムニバスで、完成は来春を予定。海外の映画祭や東京国際レズビアン&ゲイ映画祭等での上映が、今から期待されている。

白川監督は、高度な映像技術と奥深いテーマで、国内よりも海外を中心に評価されてきた人物。今年7月にテレビ東京系全国15局「ラリレロ映画祭」で放映されたDV作品『REC』(2000年)が大きな反響を呼び、橋口亮輔、大木裕之に続く逸材として注目を集めている。ドリームキャスト用ゲームソフトのシナリオ製作を手がけるなど、マルチなクリエーターとしての才能も発揮している。

■監督・脚本/白川幸司

1967年生まれ、宮崎県出身。埼玉大学卒業後、イメージフォーラム特待生として映画を学ぶ。 1997年に初監督作品『意識さえずり』を発表、バンクーバー国際映画祭、 ロッテルダム国際映画祭、レットランジェ国際映画祭招待、調布フィルムフェスティバル入賞。 卓越した映像センスで評価され、『ヒダリ調教』(1999年)でベルリンアーゼナール「今後映画全般の革新を期待できる映画作家」選出。以下、白川監督による新作についてのコメント。

「主人公の二人は、“自分にはなにもない”という空虚感を抱いている。自分自身を求めてくれる他者に、カラダを差し出すことによって、それぞれの空虚感はなんとか持ちこたえている。でも、二人にとっては自分には愛さえないという想いがあるから、 それらの他者に与える愛はない。カラダを差し出す時に、お金を介在させるのも重要な違いだが、それぞれの主人公の大きな違いは、他者の愛をうけいれるかどうかということ。もしくは、空虚感を作り出しているのは、自分自身だということに気づくこともポイントになっている」


|milk vol.36 2000/11/22 |home2000

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