【国内】東京大学特別研究員ら・ホルモンの影響で好みのタイプが変化する?
排卵前後の最も妊娠しやすい時期の女性は、通常の時に比べて、あごが大きくて角張った、輪郭のより男らしい顔の男性にひかれやすいことが、日本とイギリスの女性を調査した東京大学総合文化研究科のダンカン・カッスルズ特別研究員と大学院生の小林哲生さん(心理学)、英セント・アンドリュース大学などの共同研究で分かり、先月24日に発行された英科学誌ネイチャーにて発表された。女性の性周期が心理面に影響を与えている結果として注目される。

研究ではまず、日本人と白人の男性の顔をコンピューターを使用して各5枚を作成。日本人の女子大生39人に排卵期とそれ以外の時期に、一番魅力的と思う画像を日本人と白人の各パターンから1枚ずつ選ばせて分析。その結果、普段は女性的な顔を選ぶ傾向が強かったが、排卵期には男っぽい顔を選択したという。

イギリスの女子大生65人でも同様の方法で、夫を想定した長期の相手と、逆に短期の相手で区別して聞いたところ、長期では明確な差はなかったものの、短期ではやはり排卵期に男っぽい方を選択。ピルを服用している女性(排卵がない)は短期でも差はみられなかったことから、ホルモンの変化が心理面に影響を与えるという可能性が示唆されたことになる。


|milk vol.19 1999/07/22 |home1999

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