【MILKCINEMA】公開直前・映画『アミスタッド』徹底分析!!
『アミスタッド』2月28日(土)より全国一斉ロードショー (UIP配給)
製作・監督:スティーブン・スピルバーグ 製作:デビー・アレン、コリン・ウィルソン  脚本:デビッド・フランゾーニ 音楽:ジョン・ウィリアムス 撮影:ヤヌス・カミンスキー  出演:ジャイモン・ハンスゥ/アンソニー・ホプキンス/モーガン・フリーマン/他
上映時間:2時間35分


□筆者:MITSU 1972年7月生まれ・東京都出身。映画ライターとして東京国際映画祭などの取材を担当。 MILKでは創刊時より映画関連記事を執筆。映画製作、字幕製作などにも携わる

ストーリー&解説:
19世紀半ば、奴隷としてスペイン人に買われた53人の黒人を乗せた船・「アミス タッド号」。その中にはアフリカで拉致された若者、シンケ(ジャイモン・ハンスゥ)が いた。船上では白人による黒人への暴力・殴打が繰り返し行われ、食糧が尽きると、 鎖を繋げられたまま海へ捨てられていたのだった。キューバ沖で嵐に巻き込まれた その夜、シンケ率いる黒人たちは自由を求め、鎖を外し乗組員たちを惨殺した。 それから2ヶ月後、シンケたちが辿り着いた大地は故郷ではなく、白人の国である アメリカであった。シンケと生き残った39人の仲間は投獄され、海賊行為と謀殺の 容疑で裁判にかけられてしまう。 そこで立ち上がったのは、奴隷開放論者タパン(ステラン・スカルスゲールド)、タ パンの資本で新聞を発行するジョッドソン(モーガン・フリードマン)、白人の弁護士 ボールドウィン(マシュー・マコノヒー)、そして、米第6代大統領ジョン・クインシー・ アダムズ(アンソニー・ホプキンス)であった…。

「シンドラーのリスト」以来、スピルバーグがアカデミー賞を狙いにいった大作。 アフリカン・アメリカンのデビー・アレンが、「誰も奴隷になど興味を示さない」と ハリウッドの関係者に10年間も敬遠されていたものを、スピルバーグがアレンの熱意に押されて挑んだ。

■ペンタゴン評価:1900円 T:3 S:4 A:4 P:4 M:4
(T:テンポ、S:ストーリー、A:キャスト・演出、P:映像、M:サウンド 5段階評定/2000円を超えるか、ひとつでも5がある場合、劇場で見る価値があることを示してます)

この作品はもともと、昨年12月にお正月映画として日本公開される予定になっていた作品。 急遽2月末に延期されたのは、黒人奴隷解放という重いテーマ性を鑑みると、 「タイタニック」や「メン・イン・ブラック」に対抗できないと配給側が判断したからなのだろう。

もちろん、内容の質としては決して対抗できないものではない。 「シンドラーのリスト」('93)で培われた精神がきちんと継承されているといった印象で、 人々の正義感を沸き立たせるような黒人の惨殺シーンの演出部分などは実に見事だ。

見所はロード・アイランドのニューポート市で撮影が行われた19世紀のニューヘブ ンの町並みの再現。騒がしいダウンタウンを、街頭やパーキング・メーター、標識など を取り除き、アスファルトや縁石を1万立方メートルもの土で覆ったらしい。メイン の法廷シーンは258年前に建てられたコロニーハウスをセットとして使用している。ま た、豪華なキャスト陣も見所。主演のジャイモン・ハンスゥは後に「セブン」('95) で脚光を浴びるデビッド・フィンチャーの目に留まり、スティーブン・ウィンウッドやマド ンナのミュージックビデオに出演をしていたこともある。 今回が本格映画デビューで大抜擢となった。

□公式ホームページ(アミスタッド)
http://www.amistad-thefile.com


|milk vol.2 1998/02/22 |home1998

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