【国内】長野・国内で初めて妻以外の卵子提供で体外受精
今月5日、不妊に悩んでいた夫婦が妻の妹から卵子の提供を受けて長野県内の産婦人科病院で体外受精を行い、双子の男児を出産していたことが明らかになった。妻以外の第三者の卵子による体外受精が明らかになったのは国内で初めて。体外受精を行ったのは、1993年に、複数の胎児を妊娠した際に胎児の一部を中絶する減数手術を行ったことを、国内で初めて公表して話題を呼んだ同県下諏訪町の諏訪マタニティークリニック=根津八紘(よみ:ねづやひろ)院長(56)。

根津院長は「非配偶者間の人工授精を承認しておきながら、非配偶者間の体外受精を認められないのは理屈が通らない」「慶応大学が1949年に夫以外の精子の人工授精を実施してから、日本産科婦人科学会が認めるまでに50年近くかかっている。尋常な手段では、いつ解決するか分からない」「体外受精などは医学的というより法的、倫理的、社会的問題がネックとなっている。これを医療行為が専門の産科婦人科学会にゆだねてきたことが大きな問題」と訴えている。

これに対して同学会=佐藤和雄会長・日大教授は、「学会のルールに違反した行為と、ルール自体の見直しは別次元の問題。他の会員への影響も大きいので、厳しく対応せざるをえない」としている。

日本で体外受精児第1号を誕生させた鈴木雅洲東北大名誉教授は「日本では、日本産婦人科学会が83年に設けたガイドラインに縛られ、技術的に可能でも、第3者からの卵子提供による体外受精は自粛されてきた。しかし、晩婚化に伴って不妊に悩む女性が増え、先進国の多くがすでに実施しているなど15年前とは情勢が一変している。実施すべきか否か、実施するならどんな倫理基準が必要なのか、きちんと再検討すべき時期に来ている」と話している。

□公式ホームページ(諏訪マタニティークリニック)
http://e-smc.jp/


|milk vol.6 1998/06/22 |home1998

このページのトップへ戻る