【月間メディアチェック】日本テレビ・SMAPXSMAPを抜く高視聴率21.3%記録 性同一性障害特番/性同一性障害に悩む子どもたちを支えられるもの
■SMAPXSMAPを抜く高視聴率21.3%獲得 性同一性障害特集
■8月24日放送・日本テレビ系列「スーパーテレビ」

8月24日付け日本テレビ系列「スーパーテレビ」にて、性同一性障害の息子を持った家族の、4年間にわたる苦悩を追った特集が放送された。 性同一性障害をテーマにした番組が、ゴールデンタイムに民放局で放映されたのは今回が初めて。同日の「SMAPXSMAP(スマップ・スマップ)」 「ボーイハント」などの超人気番組を抜く視聴率21.3%(関東地区・ビデオリサーチ社調べ)を獲得し、 性同一性障害の問題に対する一般の人たちの関心の高さをうかがわせた。

番組では、たけるという男子高校生が、性転換手術を受ける21歳になるまでの、4年間にわたる家族やその周囲の様子を中心に紹介された。 女性同然に送るたけるの高校生活、自分の育て方が悪かったのかと思い悩む母親、息子と口をきこうとしない父親の姿が次々と映し出されると、番組は徐々に重い雰囲気につつまれていった。

番組の合間には、40代くらいの一般の男性に対して「もしも子供が性転換手術をしたいと言ったらどうするか」といった街頭でのインタビューを紹介。「許すことが出来ない」「一発殴ってしまうだろう」といった、性同一性障害が、一種の病気であるという認識の欠如した回答ばかりであった。

■性同一性障害に悩む子どもたちを支えられるもの

番組の後半では、それまで取材に答えてこなかった父親が、初めて単独のインタビューに応じることになる。威勢の良さそうな、さっぱりとした性格が窺える父親だ。インタビューで父親は、 「自分の息子はどうしたかという話題に必ずなるでしょ。そういうときはファッション関係に行っていますとか、いろんな嘘をついてきたけれど、もうばかばかしくなった。そんなことをしても(息子の将来にとって)何にもならない。」。取材を受けることで公にされることになるが、という局側の問いにも、「別に構わない」と発言。

終盤では性転換手術を行い、「女性」の体となったたけるの生活ぶりが紹介され、近所の人たちに「綺麗になったね」と声をかけられ、楽しく会話をする姿や、ショーの踊りの特訓に励む姿など、生き生きとして生まれ変わった「彼女」が映し出された。

そして、仕事へ向かう彼女を父親が車で送り、それを母親が見送るという印象深いシーンで、番組は終了した。 それは、どんな困難であっても、家族の絆が最後は大きな支えになる、という答えを、この家族を通じて見つけだした制作者側のメッセージが込められていたようであった。


|milk vol.9 1998/09/22 |home1998

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