【国内】埼玉医科大学・正当な医療行為として国内初の性転換手術始まる
正当な医療行為としては国内初となる性転換手術が10月16日午前、埼玉県川越市の埼玉医大総合医療センターで始まった。

患者は自分の性に強い違和感を持ち、別の性になりたいと悩む「性同一性障害」で、男性への性転換を望んでいる東北地方在住の30歳代の女性、中原圭一さん(ペンネーム)。国内ではこれまで性転換手術はタブー視されていたが、同大の倫理委員会が「正当な医療行為」と容認、実現にこぎつけた。しかし、法律上、戸籍の性別を変更することは出来ない上、職場での差別や偏見など、社会的受け皿は整っていないのが実情だ。

患者は92年から同大で男性ホルモンの投与や精神療法を受けていた。手術は2段階に分割。この日は第1段階として@乳房の除去A子宮と卵巣の摘出B尿道の拡張―などが行われる。主に木下勝之教授(産婦人科)と原科孝雄教授(形成外科)が執刀。手術は5〜7時間かかり、約10日間の入院が必要という。半年間ほどの経過観察を経て、本人の上腕部の皮膚と肋(ろく)軟骨からつくった疑似男性器に拡張した尿道を通すとともに、血管などをつなぐ2回目の手術が行われる予定。

手術費用は2回の手術あわせて計約450万円で、保険は適用されないため、大学側が50万円を負担、残りは自己負担となる。


|milk vol.10 1998/10/22 |home1998

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