【米】ワイオミング州・同性愛の学生がリンチで死亡
ワイオミング州の小さな大学町で、ゲイの大学生が同世代の男二人にリンチされ、死亡する事件が起きた。人種、宗教、性的傾向を理由にしたいわゆるヘイトクライム殺人で、その手口の残虐さに米市民は衝撃を受けている。クリントン大統領は、被害者の家族に電話するとともに、全国民で悲しみを分かち合い、ゲイや肢体不自由の人々に対する犯罪にもヘイトクライム法を適用し厳しく処罰するよう訴えた。

地元警察によると、殺されたのはワイオミング州大学生マシュー・シェパードさん(21)。シェパードさんは10月7日、大学のあるララミーの近くの柵にしばりつけられて放置されているのが見つかった。すぐ病院に運び込まれたが頭がい骨を折っており、手術のしようもなく5日後、仕事先のサウジアラビアから駆けつけた両親に看取られながら死亡した。

犯人は22歳と21歳の男、それに返り血を浴びた衣類を隠すなど犯行に協力したという理由で二人のガールフレンドも逮捕された。これまでの調べだと、二人の男は大学町のバーで、シェパードさんが二人のうちの一人に言い寄ったため、そこから連れ出してリンチしたという。通りかかったドライバーに発見されるまで、シェパードさんは18時間も木に縛られた状態だった。ドライバーは「かかしかと思った」と証言している。

人種、宗教ともに多様な国である米国ではヘイトクライムは後を絶たない。先頃も、テキサスで黒人が道を歩いていて白人男性につかまり、トラックで引きずられて殺されている。その際には、白人至上主義団体や、黒人団体が地域に乗り込んでそれぞれデモをする騒ぎにもなった。クリントン米大統領は10月12日、連邦のヘイトクライム法を、人種や宗教だけでなくゲイも対象とするよう議会は法案を準備すべきだと述べた。


|milk vol.10 1998/10/22 |home1998

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